彩田
石岡瑛子さんの作品集(洋書)について語ってみようと思う。
石岡瑛子作品集をアマゾンで購入した時の話
2006年Mao Mao Publicationsから洋書として出版された石岡瑛子さんの作品集をamazonから購入した。購入したのは2015年でうる覚えだけど、新品ではなく中古でだったと思う。今から約5年前ですが1万4千円で購入していた。
本の内容もネットであまり出ていないため購入しようかどうしようか迷っていたけど石岡瑛子さんの作品に触れたい熱が勝ったので購入した。
その時1万4千円での購入は高いと思いつつも、今後はこの値段よりも下がることはないだろうとも感じていた。案の定今は数十万円で販売されている。。。あまりの高額販売に驚いてしまうばかりです。
しかしながら作品集の内容は素晴らしく336ページもありボリューム満点です。出版元はアメリカなので作品の解説は全て英語になります。
EIKO ISHIOKA作品集について
作品1つ1つのコマ数が大きく1つの作品で数ページ使っているため多くのデザインワークを見ることができました。これは結構貴重だなと思いました。
映画や舞台の作品でDVDやブルーレイで残っている作品はいいのですが、残っていないオペラなどの舞台はこういった作品集でしかもう見ることができないから。
同時に日本で出版されている作品集(ggg booksより)の本も購入していますが、情報量が圧倒的に違います。

EIKO ISHIOKAは2006年出版なので作品集の内容は日本で活躍されていたグラフィックデザイナーの時の作品から2006年の「The Fall(落下の王国)」のコスチュームデザインまで収録されています。
作品集を見て何よりも驚くのは表現の幅の広さだと思っていて、日本では資生堂のアートディレクターで広告の仕事を中心にしていて、海外に出た時は舞台や映画の美術デザイナーとなり、舞台セットから衣装デザインまで担当していたと聞く。そのほかにビョークのプロモーションビデオ、世界的サーカス団シルク・ド・ソレイユ「バレカイ」のコスチューム、オリンピックのコスチュームと目まぐるしいほどの活躍。
私は舞台衣装に関わっているからか石岡さんのデザインする衣装にとても興味があります。映画「ドラキュラ」に出てくる筋肉スーツは圧巻。あれを見た瞬間思うことは衣装を制作しているのでなく皮膚をも表現する技術を持っていること。デザインはとてもシンプルであるが、シンプルなものは表現することがとても難しいと思っている。そして美しく強く印象に残る。そして、石岡さんのデザインは洋物でありながら和も入っているという印象もあります。
石岡さんのデザイン画はそのままを生み出している。

EIKO ISHIOKA作品集の感想
私は評論家でもなんでもないので的確なことは言えないけど、グラフィックデザイナーの頃から石岡さんの作品はとても女性的でもあれば男性的でもあると感じます。女性だからこそ表現できる内容もあり、でも男性に負けないダイナミックさを持っている。唯一無二だと私は感じています。
作品集はちょっと値が張りましたが細かいディテールまで見れて満足感は大変高いものでした。
関わった作品のことについては石岡瑛子著者の「I DESIGN」に詳しく記載されています。仕事の裏側を覗き見ることができます。

石岡瑛子展2020にも注目
2020年7月 11月には東京現代美術館で「石岡瑛子展 血が、汗が、涙がデザインできるか」が開催される予定なので、作品集に出ているデザイン画だったりコスチュームだったりが展示されるかもしれないのでとても楽しみにしています。7月だった予定が11月へ変更に!コロナウイルスの影響でどうなるかはわかりませんが、是非とも生で見たいと率直に願っています。
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